Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しゅっけとそのでし

出家とその弟子

倉田 百三

Leggi 出家とその弟子 (しゅっけとそのでし) di 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 121.812 caratteri · 248 schermate

Aozora Bunko

かえで 私はあのようなところを見ると変に人なつかしい気がしますのよ。

しばらく黙って夜景を見ている。

浅香 きょうはどこで会ったの。

かえで 黒谷様の裏手の墓地で。

浅香 うれしかって。(ほほえむ)

かえで それはねえ。だけど私たちは悲しいほうが多いのよ。そして泣いたわ。

浅香 どうして?

かえで 二人いるとひとりでに悲しくなるのよ。それにあのかたはどうかするとすぐに涙ぐみなさるのですもの。

浅香 優しいんですからね。あなたがたは会うとどのような話をするの。(ほほえむ)

かえで (うれしそうに)それはいろいろの事を話しますわ。会いたかった事や手紙の事や、身の上話や、それから行く先々の事や――

浅香 (まじめに)行く先々どうすると言って。

かえで いっしょになるといって。(口早に)私はすまないというのよ。私はこのような身分ですから捨ててくださいというのよ。けれど唯円様はどうしてもいっしょになろうとおっしゃるの。真宗では坊様でも奥様を持ってもいいのですって。

浅香 ではからだの汚れている事も知っての上で。

かえで えゝ。それを思うと苦しくて夜も眠られなかった。しかしその苦しみに打ちかった。