Classici giapponesi con furigana
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しゅっけとそのでし
出家とその弟子
倉田 百三
Leggi 出家とその弟子 (しゅっけとそのでし) di 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 121.812 caratteri · 248 schermate
だがあれはほんとうかい。
左衛門 皆うそだよ。そう言って戒めてあるのだよ。(考えて)もしほんとうとしたら、地獄だけあるだろうよ。はゝゝゝ。
松若 ここに子供が川ばたでたくさん石を積んで、鬼が金棒でくずしている絵があるがこれはなんだろうね。
左衛門 (暗い顔をする)それは賽の河原と言って子供が死んだら行く所だ。
松若 私は死んだら賽の河原へ行くのかい。
左衛門 皆うそだ。つくり話だ。(松若の顔を見る)その本はもう見るのおよし。
松若 私はなんだかこの本がおもしろいよ。
左衛門 いやそれは子供の見る本ではない。(松若より絵本を取る)お前は寒いからもうお寝みよ。また風をひくといけないからな。
松若 まだ眠くないよ。
お兼 (登場。箱膳の上に徳利を載せて左衛門の前に置く)お待ち遠さま。ひもじかったでしょう。さあおあがりなさい。(徳利を持つ)
左衛門 (杯をさし出し注いでもらって飲む)お兼。わしもなひどいことをするのは元来好きなたちではないのだ。小さい時から人のけんかをするのを見ても胸がドキドキしたくらいだよ。だがあんなふうにして殿様に見捨てられて、浪人になってこっちに渡って来てから、わしは世間の人の腹の悪さをいやになるほど知ったからな。