Classici giapponesi con furigana
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しゅっけとそのでし
出家とその弟子
倉田 百三
Leggi 出家とその弟子 (しゅっけとそのでし) di 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 121.812 caratteri · 248 schermate
唯円 それはあまりです。まあお待ちくださいまし。
僧一 私は申すだけのことは申しました。(衣を払う)もうほかにいたし方がございません。
僧三人退場。
唯円 (あとを見送り茫然とする。ため息をつく)私はどうすればいいのだろう。恋はこのようにつらいものとは思わなかった。ほとんど絶え間のないこの心配、そしてたましいは荷を負わされたように重たい気がする。(間)けれどその奥からわいて来る深いよろこび! おののくような、泣きたいような――死にたいようなうれしさ! (狂熱的に)かえでさん、かえでさん、かえでさん。(自分の声に驚いたようにあたりを見回す。考えがちになる)けれど私は間違ってるのだろうか。見えない力に捕えられているのではあるまいか。(仏壇のほうを見る)あのとぼとぼする蝋燭の火が私の心に何かささやくような。あの慈悲深そうなおん顔。さぞ私があわれにみじめに見えることだろう。私は何もわかりません。今していることがいいのやら、悪いのやら、行く先々どうなることやら、思えば私はこれまで人を裁くことがどんなにきびしかったろう。こんなに弱いみじめな自分とも知らないで。さっきはあんなに強くいったけれど。