Classici giapponesi con furigana
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しゅっけとそのでし
出家とその弟子
倉田 百三
Leggi 出家とその弟子 (しゅっけとそのでし) di 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 121.812 caratteri · 248 schermate
善鸞 もったいない。わたしは多くの罪をかさねました。
親鸞 その罪は億劫の昔阿弥陀様が先に償うてくだされた……ゆるされているのじゃ、ゆるされているのじゃ。(声細くなりとぎれる。侍医眉をひそめる)わしはもうこの世を去る……(細けれどしっかりと)お前は仏様を信じるか。
善鸞 …………
親鸞 お慈悲を拒んでくれるな。信じると言ってくれ……わしの魂が天に返る日に安心をあたえてくれ……
善鸞 (魂の苦悶のためにまっさおになる)
親鸞 ただ受け取りさえすればよいのじゃ。
一座緊張する。勝信は顔青ざめ、目を火のごとくにして善鸞を見ている。
善鸞 (くちびるの筋が苦しげに痙攣する。何か言いかけてためらう。ついに絶望的に)わたしの浅ましさ……わかりません……きめられません。(前に伏す。勝信の顔ま白になる)
親鸞 おゝ。(目をつむる)
一座動揺する。
侍医 どなた様も、今が御臨終でございますぞ。
深い、内面の動揺その極に達する。されど森として声を立つるものなし。弟子衆枕もとに寄る。代わる代わる親鸞のくちびるをしめす。
親鸞 (かすかにくちびるを動かす。苦悶の表情顔に表わる。やがてその表情は次第に穏やかになり、ついにひとつの静かなる、恵まれたるもののみの持つ平和なる表情にかわる。