Classici giapponesi con furigana
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しゅっけとそのでし
出家とその弟子
倉田 百三
Leggi 出家とその弟子 (しゅっけとそのでし) di 倉田 百三 (くらたひゃくぞう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 121.812 caratteri · 248 schermate
人間 あゝ。(頭をおさえる)
顔蔽いせる者 お前は姦淫によって生まれたものだ。それを愛の名でかくしてはいるが。
人間 私の罪を数えたてるのはよしてください。
顔蔽いせる者 限りがないから。――
人間 私は共食いしなくては生きることができず、姦淫しなくては産むことができぬようにつくられているのです。
顔蔽いせる者 それがモータルの分限なのだ。
人間 (訴えるように)人間の苦痛を哀れんでください。
顔蔽いせる者 同情するのはわしの役目ではない。
人間 なぜ? あゝなぜでございますか。
顔蔽いせる者 刑罰だ!(大地六種震動す)
人間 (地に倒れる)
顔蔽いせる者 (消ゆ)
舞台暗黒。暴風雨の音。やがてその音次第に静まり、舞台ほの白くなり、うす甘き青空遠くに見ゆ。人間の姿屍のごとく横たわれるが見ゆ。かすかなる音楽。
童子の群れ (天に現わる。歌を唱う)
すべての創られたるものに恵みあれ。
死なざるもののめぐし子に幸いあれ。
童子の群れ (消ゆ)
人間 (起き上がり天を仰ぐ)遠い遠い空の色だな。そこはかとなき思慕が、わたしをひきつける。吸い込まれるようなスウィートな気がする。この世界が善いものでなくてはならぬという気がほんとうにしだした。