Classici giapponesi con furigana
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じゅうにしこう
十二支考(上)〔全2冊〕
南方 熊楠
Leggi 十二支考(上)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) di 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 290.735 caratteri · 566 schermate
衆蛇追躡余りに急だったから、彼ついに絶え入った。旭の光身に当って、翌旦蘇り見れば、かの沢を距つる既に四、五マイル。早何の危険もないから、終日眠って心身を安め、次夜果して望むところの霊験を得たが、試しのため林中に入るとたちまち浴場が現われ、ただ見る金の腰掛けと、銀の垢磨り、銀の盥が美々しく列なりあった。小杜の蔭に潜んで覗きいると、暫時して妍華超絶止に別嬪どころでなく、真に神品たる処女、多人数諸方より来り集い、全く露形して皎月下に身を洗う。正にこれ巫女廟の花は夢の裡に残り、昭君村の柳は雨のほかに疏かなる心地して、かの者餓鷹の※(「奚+隹」、第3水準1-93-66)を見るがごとく、ただ就いてこれ食いおわらんと要したが、また思い返していずれ菖蒲と引き煩い、かれこれと計較る内、惜しきは姿、東方明けなんとすると、一同たちまち消え失せた。これら美女、実は草野の女王の娘どもで、各森林の精たり。その後今一度彼らの艶容を窺わんと、夜々脚を林中に運べど、処女も浴場も再び現われず、あてもない恋の焔に焦れ死んだ。されば忘れても夜中の秘密研究など志すべきでない。
それから『想山著聞奇集』