Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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じゅうにしこう

十二支考(上)〔全2冊〕

南方 熊楠

Leggi 十二支考(上)〔全2冊〕 (じゅうにしこう) di 南方 熊楠 (みなかたくまぐす) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 290.735 caratteri · 566 schermate

Aozora Bunko

一八六四年版、ピエロッチの『パレスタイン風俗口碑記』に、アラブ人が馬を愛重する有様などを尤面白く書いた。とても拙毫の企て及ぶところでないが、その概略を左に訳出しよう。

アラブ人は諸畜の中のもっとも馬を貴び、患難にあっても栄華にあっても最も人に信あるものとす。その蕃殖にもっとも注意を尽くせど、各部族その種馬を惜しみ、他部族の牝馬と交わらざらしむる故、馬種の改善著しく挙がらず。アラブ輩、馬殊に牝馬を親愛する事非常で、家族と同棲せしめ決してこれを打たず。自分の手また衣の襞より食を取らせ、談話も説明するあたかも人に対うに異ならず。善く教練して絆がざるに去らず。招き呼べば直来り、主人の許可なしに騎る者あらば主人の相図を見てすなわち振り落さしむ(インドでもマーラッタ人は馬を慣らして主人を立ち待たして数時間石のごとく動かざらしむ、かつて辺に人なく主人を立ち待たせる馬を盗み騎り走る者あり、主人遠くより望み見て予定の合詞を掛くると、馬たちまち止まって盗人どうあせっても動かず、やむをえず下乗して自分の膝栗毛で駈け去ったとチュボアの『印度風俗志』二に出づ)。種馬や牝馬病む時は一家ことごとく心痛し、さしも猛性のベダイ人(アラブ中もっとも勇烈な部種)も、ために温和となり、馬一たび喘げば自分も一たび喘ぐほどだ。