Classici giapponesi con furigana
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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
Leggi 南国太平記 (なんごくたいへいき) di 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 493.291 caratteri · 991 schermate
とも、考え
(不届な)
とも、怒り――そうして、ある時には
(わしは、まだまだ兄にまでは到らぬから)
と、反省もしてみたが、重臣達は、久光を、斉彬の崇拝者として危険に思い、軽輩は、斉彬の敵として、憎んでいるかと思うと、ただ一人、孤独の立場になって、自分を知られぬ苛立たしさに、落ちつけなかった。
久光は、兄の残しておいてくれた、軽輩の人々の連名を読み、新しい器具の設計書を見、新しい知識の翻訳書を眺めて、ただ一人、部屋の中に、閉じこもっていた。
(兄は、こういう時に、いつも、判断を、誤らなかった。重役共が、己のために、斉興を立てて――父の命が、何年あると思うか? それだけの間小康を得て、何になるか?――兄の仕事を、こわして、それで、兄の蒔いた種までが、枯れるとでも、考えているのか?)
久光は、重役とか、上士とかの人々の、あせり方と、軽輩が、斉彬の死後、何一ついわず、何一つせず――そして、ひそかに、脱藩して、京師へ、江戸へ、行くのを見ていると
(世の中も、ちがってきたが、お国風もちがってきた)
と、感じない訳には、行かなかった。
(十年前なれば、軽輩を、手もなく、押えたであろうが、今では、上士は、己を守るのみに忙がしい。