Classici giapponesi con furigana
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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
Leggi 南国太平記 (なんごくたいへいき) di 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 493.291 caratteri · 991 schermate
忍泣き
他人がいちゃ、素直にここへ来て、仲よく食べて、戻って、寝て、それから、ちくりちくりと、妬くのが奥の手だて。さあ、こっちい来たり」
富士春は、南玉に、手を取られて、奥の間へ入って来た。
「やれ――化物を二疋退治した。さあ、生のいい刺身だ。庄公は不自由だろうから、春さん、食べさしてやんな。さあ、庄公、あーんと、口を開きな。何も、恥かしがることはねえ。こういう風に――」
南玉は、大きな口を開けて、刺身を、自分の口へ投げ込んだ。
「おお、うめえうめえ、頬ぺたが、落ちらあ」
忍泣き
取締りの老女中が、奥向きの部屋部屋――内玄関、勝手、納戸、茶の間、寝室、御居間、書院、湯殿、厠というようなところを、案内してくれた。上の厠だけでも三ヶ所、下の厠だけでも五ヶ所あった。
それから、屋敷の中の心得を、口早に喋って聞かせた。古参の者には言葉を返してはならぬし、命令に反くこともならぬとか、夜中の厠行は、幾時までとか、湯は新参者が一番に入って、古参の肩を流して、自分は御仕舞いに出るのだとか、化粧部屋は一番御仕舞いに入って、皆の掃除をして出て来るとか――細かいことが、無数にあった。