Classici giapponesi con furigana
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なんごくたいへいき
南国太平記
直木 三十五
Leggi 南国太平記 (なんごくたいへいき) di 直木 三十五 (なおきさんじゅうご) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 493.291 caratteri · 991 schermate
調所の死
「何事じゃ。又、わしに隠居をせいと――かな」
調所は、黙って、首を振った。それから、じっと、斉興の顔を見て
「手前、覚悟致しておりました時節が参りました」
「覚悟しておった?――何ういう覚悟」
調所は微笑した。
「十余年前に申し上げました覚悟――万一、密貿易露見の暁には、手前、一身に負いまして、御家の疵には――」
と、まで云うと、斉興の眼は、鋭くなって、叱りつけるような口調で
「そりゃ、真実か。真実、露見致したのか」
「致しました」
「そいつは伊勢(老中、阿部伊勢守)の手に握られているのか」
「はい」
「何んとして?――誰が、そのような――」
「心当りもござりまするが」
「誰じゃ、其奴は――」
「匹夫の業、格別咎め立てしても」
斉興は、烈しく、首を振って
「いいや、八裂きにしても飽き足らぬ奴。他国者か、家中の者か」
「その詮議は後として、御前、伊勢の手に、証拠が入りました以上は――」
「何ういう証拠が入ったか?」
「しかとは存じませぬが、それにも、心当りがござります。然し、緊急の御相談は――密貿易の罪は、手前負うと致しまして、手前亡き後の財政処理のこと、又、密貿易を、今のままに続けるか、続けぬか? 琉球の処置方、同意町人共の処置方、又、もし、公儀より、この件について、御手入のあった場合の時のこと、又、手前以外の貿易方御取調べのあった