Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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じごくのししゃ

地獄の使者

海野 十三

Leggi 地獄の使者 (じごくのししゃ) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 75.419 caratteri · 152 schermate

Aozora Bunko

だが家政婦の姿はなかった。既に彼女は警官によって別間へ連れ去られた後であった。

「クラブを午前一時半に出たと仰有ったが、それを立証する道はありますか」

「ありますとも。クラブには徹夜の玄関番が居ますからね、会員が帰ればちゃんとしるしを付けることになっています」

「あなたは夕方から翌日の午前一時半まで、ずっとクラブに居られたんですか。その間、外へ出たようなことはありませんか」

「ありません。始終クラブに沈澱していました。嘘と思ったら玄関番と携帯品預り係に聞いて下さい」

「しかし玄関からでなくとも外出する方法はあるでしょうからね」

検事がこういうと、亀之介さっと顔を赭くして、葉巻を叩いて灰をぽんと絨毯の上に落とした。

「異なことを伺うもんだ。すると貴官がたは、私がクラブから脱けだしてこの邸へ帰って来て兄貴を殺した、それを白状しろというんですか」

「いや、そんな風に意味を取って貰っては困る……」

と検事は急いで弁解したが、しかし検事の態度は言葉ほど困っているようには見えなかった。

「だって、そういう風に感じるじゃないですか、貴官の訊問のやり方は……。私は呑ン兵衛で馬鹿で簡単な人間なんですからね、廻りくどい言い方をされても理解が出来ない。