Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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じごくのししゃ

地獄の使者

海野 十三

Leggi 地獄の使者 (じごくのししゃ) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 75.419 caratteri · 152 schermate

Aozora Bunko

これじゃ何が裁判医だ。まことに汗顔の至り……」

古堀博士は大真面目で、ぺこんと頭を下げた。これには一同が愕いた。古堀博士が仕事のことで頭を下げたのは、始めて見る図だったから。

「尤もわしは昨日以来、この問題に深い興味を持って研究を開始している。屍体は当分わしの手許に預って置く。報告すべき主なことは以上だ。あとは質問があればお答えする」

博士は腰を下ろし、誰かの質問を待つ心構えで、天井を見上げた。

「当人の病気以外には、どんな場合に心臓麻痺を起しますかねぇ」

長谷戸検事が真先に質問の矢を放った。

「中毒による場合、感電による場合、異常なる驚愕打撃による場合……でしょうな」

「旗田の場合は、その中のどれに該当するのか、カテゴリーだけでも分りませんか」

「感電ではない。もし感電であれば、電気の入った穴と出た穴との二つがなければならず、また火傷の痕がなければならぬ。そういうものはない。だから感電ではない。従って他の二つの場合、すなわち中毒に原因するのか、或いは異常なる驚愕等によるものかどっちかでしょうな」

「そのどっちだか分らんですか」

「分らんねえ。研究の結果がうまく出れば分るかもしれん」