Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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いえ

家

島崎 藤村

Leggi 家 (いえ) di 島崎 藤村 (しまざきとうそん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 141.411 caratteri · 285 schermate

Aozora Bunko

「いや、そんなことは無い。今までは儲けようと思わなかったから、儲からなかった。これからは大いに儲けようと思うんだ――ナニ、いかないことは無い」

「どうも私は、今までと同じように成りやしないかと思って、それで心配してるんです……何だか、こう、吾儕には死んだ阿爺が附纏っているような気がする……何処へ行って、何を為ても、必と阿爺が出て来るような気がする……森彦さん、貴方はそんなこと思いませんかネ」

兄は黙って弟の顔を見た。

「私はよくそう思いますが」と三吉は沈んだ眼付をして、「橋本の姉さんがああしているのと、貴方がこの旅舎に居るのと、私が又、あの二階で考え込んでいるのと――それが、座敷牢の内に悶いていた小泉忠寛と、どう違いますかサ……吾儕は何処へ行っても、皆な旧い家を背負って歩いてるんじゃ有りませんか」

「そうさナ……」

「そいつを私は破壊したいと思うんです。折があったら、貴方にも言出してみようみようと思っていたんです……」

「待ってくれ――俺も直き五十だよ。五十に成ってサ、未だそれでも俺の思うように成らなかったら、その時はお前の意見を容れる。田舎へでも何でも引込む。