Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

いえ

家

島崎 藤村

Leggi 家 (いえ) di 島崎 藤村 (しまざきとうそん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 141.411 caratteri · 285 schermate

Aozora Bunko

幸作は豊世のことを「御新造」と言わないで、「姉様」と呼ぶように成っていた。

「母親さんもどんなにか御待兼でしたよ」

とお島は客を款待顔に言った。この若い細君は森彦の周旋で嫁いて来た人で、言葉遣いは都会の女と変らなかった。

「もう、それでも、皆な帰るぞなし」とお仙は叔父の方を見た。

遅く着いた客の前には、夕飯の膳が置かれた。三吉が旅の話をしながら馳走に成っていると、そこへお種と豊世が急いで帰って来た。お種は提灯の火を吹消して上った。三吉と相対に、炉辺の正面へドッカと坐ったぎり、姉は物が言えなかった。

「叔父さん、真実によく被入しって下さいましたねえ」と豊世は叔父に挨拶して、やがてお仙の方を見て、「お仙ちゃん、母親さんに御湯でも進げたら好いでしょう。今夜は叔父さんが御着きに成るまいと思っていらしったところへ、急に御見えに成ったものですから、母親さんは嬉しいのと――」

お種はいくらか蒼ざめて見えた。お仙のすすめる素湯を一口飲んで、両手を膝の上に置きながら、頭を垂れた。

ややしばらく経った後で、

「三吉、俺は何事も言いません――これが御挨拶です」

とお種は大黒柱を後にして言った。