Classici giapponesi con furigana
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いえ
家
島崎 藤村
Leggi 家 (いえ) di 島崎 藤村 (しまざきとうそん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 141.411 caratteri · 285 schermate
と女教師は言った。
お房が病んだ熱は、腸から来たもので無くて、実際は脳膜炎の為であった。それをお雪は女教師に話し聞かせた。白痴児として生き残るよりは、あるいはこの方が勝かも知れない、と人々は言合った。
黄色く日中に燃る蝋燭の火を眺めながら、三吉は窓に近い壁のところに倚凭っていた。
「叔父さん、お疲れでしょう」と正太は三吉の前に立った。
「なにしろ、君、初の一週間は助けたい助けたいで夜も碌に眠らないでしょう。後の一週間は、子供の側に居るのもこれぎりか、なんと思って復た起きてる……終には、半分眠りながら看護をしていましたよ。すこし身体を横にしようものなら、直にもう死んだように成って了って……」
「私なぞも、どうかすると豊世に子供でも有ったら、とそう思うことも有りますが、しかし叔父さんや叔母さんの苦むところを見ていますと、無い方が好いかとも思いますネ」
「正太さん、煙草を持ちませんか。有るなら一本くれ給えな」
正太は袂を探った。三吉は甥がくれた巻煙草に火を点けて、それをウマそうに燻してみた。葬式の準備やら、弔辞を言いに来る人が有るやらで、家の内は混雑した。三吉は器械のように起ったり坐ったりした。