Classici giapponesi con furigana
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ならしげざっぴつ
小出楢重随筆集
小出 楢重
Leggi 小出楢重随筆集 (ならしげざっぴつ) di 小出 楢重 (こいでならしげ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 334.351 caratteri · 657 schermate
船の中は、中々気が落付かんから、沢山にあっちもこっちもへ手紙をかく事が出来ない故この手紙をば廻章の様に、奧田、和田などへ、又その他に見せる人に見せて、すべてへの消息の代りとしてほしい。そして重子のもとへ、大切にとりかえして保存して置いてくれ。何れ又後便で…………皆たっしゃか、気をつけて、僕は大変健在。今朝、大きなババが出たので、気がせいせいしたよ。
泰ちゃんも、お悦ちゃんも、桃太も、たっしゃで………。
八月十三日 香港へあすつく日に
上海を出てからも海は大変に静かでまア結構だ。
台湾海峡もらくにすんだ、この調子で行ってくれればいいと思う。
明朝未明に香港へつくはずだ。
船中の生活にはよほどなれた。然し毎日、海ばかり見ているのでたいくつだ。鯨ぐらいやって来ればよいと思うが一向姿を見せない、仁丹の広告でも見たい。
一等船客には一番イヤナ奴が多い、政治家だとか経済学者みたいなケチ臭い奴が、ウルサイウルサイ。
大抵二等でエカキ連中と遊んでいる。
香港の見物は、自動車でぐるぐる舞う事になっている、面白い事と思う。
あす着港というので今日は大分ソーシャルルームで手紙をかいている人が多い。