Classici giapponesi con furigana
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やまをおもう
山を思う
石川 欣一
Leggi 山を思う (やまをおもう) di 石川 欣一 (いしかわきんいち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 79.814 caratteri · 157 schermate
あれこそは完全な休息、Complete rest である。
もっとも疲れて休むことを望むのならば何もわざわざ山に登る必要はない。庭で草をむしってから、縁側に腰かけてもいゝし、須田町から尾張町まで電車と競走してから、カフェータイガーに入ってもいゝ。いゝ訳だが違う、まるで違う。
Complete rest は自宅の縁側や、カフェーの椅子では得られない。
その理由は、私が思いついた第二の目的に関係している。私は考えた。私が山に登り度いのは、野蛮な真似、換言すれば原始的な行為を行いたい希望が、私の心の中にひそんでいるからではあるまいか。
都会に於ける私は一個の文明人である。衣食住すべて、現代の日本が許すかぎり、またまた私の収入に於いて可能なる丈、文明的にやっている。また衣食住以外の不必要品――而も一個の文明人にあっては必要品である所のものに就いても、かなりな程度のディスクリミネーションを持っている。ワイングラスで酒を飲まず、リキュールグラスにコクテールを注がぬ等の知識は、生活には不必要にして而も必要なことなのである。
所が一度山へ入ると、先ず第一にかくの如き「文明人なるが故に必要な条件」