Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

やまうらきよまろ

山浦清麿

吉川 英治

Leggi 山浦清麿 (やまうらきよまろ) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 45.573 caratteri · 91 schermate

Aozora Bunko

五

『うるさいっ』

『何だって!』

『何もくそもない。注連縄が見えないかっ。ここは山浦清麿の鍛冶小屋だぞ』

『知ってるから来たんだよ。もうお前なんぞに、未練はないが、く、く、くやしくって堪らないから』

『出ろっ、出てゆけ。不浄だ。小屋が穢れる』

『穢れるだって。よくもそんな口が』

『ええいっ、出ないか。撲るぞっ』

『若い娘なぞ、引ッ張りこんで、私を、不浄なんて、口惜しい、離すものか……』

『うぬ、出て失せぬか』

『出て行って、たまるものか』

『よしっ』

清麿は、力まかせに、突き出した。それでもまだ、お寿々は、躍気とかかって来るので、小脇に引っ抱えると、裏木戸から、寺の寺内へ抛り出した。

『清人! 小屋を一度掃き出して、塩を塩をっ』

五

自分の鍛つ剣に、自分が抱いた新しい信念を吹きこんで、その一口を、彼はまず、佐久間象山へ贈ろうと、発心したのであった。

彼は、その一刀を。

又、弟子の清人は、鍛ち直しの一腰を。

師弟二人が、共に、対い合って、あだかも鍛ち競べをするかのように、不眠不休といってもいい精進を、十数日もつづけていた。

ふと、対い合っている弟子の鑢の音が止むと、

『清人ッ』