Classici giapponesi con furigana
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ほうろうき(しょしゅつ)
放浪記(初出)
林 芙美子
Leggi 放浪記(初出) (ほうろうき(しょしゅつ)) di 林 芙美子 (はやしふみこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 103.349 caratteri · 207 schermate
誰かに甘えて、私もおしる粉を一緒に食べる人をさがすかな。四人は、燕楽軒の横の坂をおりて、梅園と云う、待合のようなおしる粉屋へはいる。黒い卓子について、つまみのしその実を噛むと、あゝ腹いっぱい茶づけが食べてみたいなと思った。
しる粉屋を出ると、青年と別れて、私達三人は、小石川の紅梅亭に行く。賀々寿々の新内と、三好の酔っぱらいに一寸涙ぐましくなって、いゝ気持ちであった。
少しばかりの金があれば、こんなにも楽しい思いが出来る。まさか紳士と淑女に連れそって来た私が、お茶づけを腹いっぱい食いたい事にお伽話のような空想を抱いていると誰が思うだろうか!
順子さんは、よせも退屈したと云う、三人は雨のそぼ降る肴町の裏通りを歩いた。
「ね、先生! 私こんどの××の小説の題なんてつけましょう、考えてみて頂戴な、流れるまゝには少しチンプだったから……。」
順子さんの薄い扇が、コウモリのように見えた。
団子坂のエビスで紅茶を呑むと、順子さんは、寒いから、何か寄せ鍋でもつゝきたいと云う。
「どこが美味いか知ってらっしゃる?」
秋声氏は子供のように目をしばしばさせて、「そうね……。