Classici giapponesi con furigana
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ほうろうき(しょしゅつ)
放浪記(初出)
林 芙美子
Leggi 放浪記(初出) (ほうろうき(しょしゅつ)) di 林 芙美子 (はやしふみこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 103.349 caratteri · 207 schermate
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留守中、お母さんから、さらしの襦袢二枚送って来る。
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十一月×日
浮世離れて奥山ずまい……
ヒゾクな唄にかこまれて、私は毎日玩具のセルロイドの色塗り。
日給七拾五銭也の女工さんになって四ヶ月、私が色塗りした蝶々のお垂げ止めは、懐かしいスブニールとなって、今頃はどこへ散乱して行った事だろう――。
日暮里の金杉から来ているお千代さんは、お父つぁんが寄席の三味線ひきで妹弟六人の裏家住い、「私とお父つぁんとで働かなきゃあ、食えないんですもの……。」お千代さんは蒼白い顔をかしげて、佗しそうに赤い絵具をベタベタ蝶々に塗っている。
こゝは、女工が二十人、男工が十五人の小さなセルロイド工場、鉛のように生気のない女工さんの手から、キュウピーがおどけて出たり、夜店物のお垂げ止めや、前帯芯や、様々な下層階級相手の粗製品が、毎日毎日私達の手から洪水の如く流れて行く。
朝の七時から、夕方の五時まで、私達の周囲は、ゆでイカのような色をしたセルロイドの蝶々や、キュウピーでいっぱいだ。
文字通り護謨臭い、それ等の製品に埋れて仕事が済むまで、めったに首をあげて、窓も見られない状態だ。