Classici giapponesi con furigana
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にほんのび
日本の美
中井 正一
Leggi 日本の美 (にほんのび) di 中井 正一 (なかいまさかず) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 96.126 caratteri · 187 schermate
七 美術(その一)
これまで私は、文学にあらわれた、日本の美を考えてみたのですが、これから三章ばかり美術にあらわれた日本の美について、顧みてみたいのであります。
文学で顧みましたところは、古代から中世、近世にいたるまで、いろいろ美のすがたは異なっていました。万葉の「さやけさ」の美しさ、古今の「物のあわれ」の美しさ、中世における「わび」「すき」の美しさ、江戸の「いき」の美しさ、その美のあらわれかたはいろいろありましたが、しかしその根底に流れているものをつきつめてみれば、さっぱりとした、きれいなもの、切実であるがゆえに、こころのかざりなく、ただすなおな、ただ何もない虚ろかと思われるほどの、深い緊張といったようなものが、うかがわれるのでありました。かかる芸術の生まれいでるこころを、いずれの時代の芸術家も、「無所住心」(住みつく所なきこころ、何らかの一つ所に住みつかぬすがすがしい軽いこころ、無限なる自由の魂)といっていました。
江戸の俳人支考も、連句のつけかたを、「はしり」「ひびき」「におい」といって、さらにつけ加え、「無所住心のところより付きたらば、百年の後無心の道人あって、誠によしといはむ、いとうれしからずや」