Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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にほんばし

日本橋

泉 鏡花

Leggi 日本橋 (にほんばし) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 88.697 caratteri · 177 schermate

Aozora Bunko

俯向いて半ば泣き、

「嫉み猜みは、まだこうまで惚れない内だと考えるで。

初手はね、お前ん、喧嘩した事も、威した事もあるですだい。

現に国手、お前んの大学病院の何とか教室へ俺が推掛けて、偉い人たちに吃驚して遁げて返った、あの朝ですだ。忘れんですがい。――稲葉家の格子へ巡査が来て、お孝にお前んの身の上話いて、――何が嬉しい、……俺は二階で聞いて胆魂が煮くり返るに、きゃっきゃっきゃっきゃっと笑うて、情事の免許状ようなものを渡いて帰った。お孝が、直ぐに内中の芸者を茶の室へ集めて、ですだな、国手。

(私は今日からおかみさん、そう思って附合っておくれ。そのかわり、私もその気で附合うから、借金なんか、まけて欲しい人には直ぐに目の前で帳消しに棒を引きますよ。)――だ、お前ん。

その勢で二階へ帰って来ると、まだ顔も洗わんでおる俺を捉まえて、さあ、突然帰っておくれですだ。……芸者なら旦那が有ろうが、何が来ていようが構わない。それが可厭ならお止しだけれど、極った人が出来た上は、片時も、寝衣で胡坐かいた獣なんぞ、備前焼の置物だって身のまわり六尺四方は愚なこと、一つ内へは置けないから、即座帰れ。