Classici giapponesi con furigana
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にほんばし
日本橋
泉 鏡花
Leggi 日本橋 (にほんばし) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 88.697 caratteri · 177 schermate
五十四
今夜は、来ようが遅かったわねえ。」
五十四
「国手はね、それから仲通まで買いに行ったんだとさ。……そしてねえ、一本喫かしながら入って来ると、見たばかりで、もう忘れていたくらいだったのが、またふっと気が付いて、ああ、ここに有ったっけと、お思いの、それがお前、前の処には無くってさ。同じ羽目板だけれども、足数七八つ、二間ばかり奥へ入った処に、仇白くなって字が見える、………紙が歩行いた勘定だわねえ。」
「姉さん。」
「可恐くはないんだってばさ、この娘は。」
とお千世の肩を抱込んで、
「何かお禁厭ででもあるかいッて、国手がね、内で私にお話しなの。……何でしょう、月日も、堂寺も記いてなければ、お開帳の広告でもなかろうし、別に、そんなお禁厭が有るッてことも聞きません。変ですね、……そう云っていたんだがね。
お帰りなさるのを、框まで見送った時、私何だか気になってね、行って見ましょうよッて、下駄を突掛けて出ようとすると、(お止し、密とあんなものを貼って置いて、それを見たものに、肺病か何か当の病人から譲渡して、荷を下そうなんのって、よくあるこった。……お前は女だから神経を起すと不可い、私は工面の悪い藪のかわりにゃ、大地震の前兆だって細露地を抜けるのは気にならないから。