Classici giapponesi con furigana
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にほんばし
日本橋
泉 鏡花
Leggi 日本橋 (にほんばし) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 88.697 caratteri · 177 schermate
二十
」
巡査は魔を射る赤い光を、葛木の胸にぴたり。
その髯の薄い頤を照した。
「お職掌がら、特に御交際の狭いと云うのは、……ですな。なぜですかね。」
「開業はしておらんのです。」
いくらか、頷いたらしかった。と更まった態度で、
「どこへお帰りですな。」
「学校へ。」
「何、」
「……その寄宿へ帰ります。」
「ははあ、学士の寄宿舎が。それは唯今ありますか。」
「医局に居ります。」
「今時分。」
「そこに寝泊りをするんです。」
「すると、この駒込千駄木は?」
「籍が有るんです。」
「なぜですか、籍だけお置きになるは、……ですね。」
「妹の縁附いた家なんです。」
「御令妹の、ふん。」
と、一つ呼吸を入れたが、突附けた燈も引かず。
「で、唯今まで、どこにおいでで有ったのかね。」
「この辺に、ちょっと飲んでおりました。」
そこへ、二人ばかり通抜けたが、誰も立停っても見なかった。
二十
「何屋です、何屋ですかね。」
「……それは言わなければならないでしょうか。勿論、是非となら申すんです。」
「いや、それは先ず。……しかし御愉快でしたな。」
「何、苦痛です。」
と向を替えて、欄干に凭れて云う。……
「苦痛、……成程。