Classici giapponesi con furigana
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にほんばし
日本橋
泉 鏡花
Leggi 日本橋 (にほんばし) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 88.697 caratteri · 177 schermate
が、入交るのに、隣の客と顔が合うから、私は裏梯子を下りて、鉢前へちょっと立った。……
ここに、朝顔形の瀬戸の手水鉢が有るんです。これがまた清葉が寄進に附いたのさ。お鹿の内には、まだ開業当時というので手水鉢も柄杓も無かった。湯殿の留桶に水を汲んで、簀の子の上に出してある。恐らく待合の手水鉢に柄杓の無いのは、厠に戸の無いより始末が悪い。右は早速調達に及んだけれど、桶はそのままになっていたのを、清葉が心付いて、いつか、女房が勘定を届けか何か、滝の家へ出向いた時、火事見舞に貰ったのが、まだ使わないで新しい、お役に立てば、と持たして返した。……
知っての通り、清葉の家は、去年の火事に焼けたんだね。
何ですよ、奥庭に有った手水鉢を見ましたがね、青銅のこんな形、とお鹿の女房は仕方をして、そして竜の口を捻ると、ザアです。焼けてもびくともなさらない。すっかり青苔を帯びた所が好いなんのッて、私に話した。
惚れた芸者の工面の可いのは、客たるもの、無心を言われるよりなお怯む、……ここでまた怯まされた。
清葉の手水鉢、でいささか酔覚の気味。二階は梅ヶ枝の手水鉢。いや、楠の正成だ。