Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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にほんばし

日本橋

泉 鏡花

Leggi 日本橋 (にほんばし) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 88.697 caratteri · 177 schermate

Aozora Bunko

――暗号で出て来る妹と手を取って、肩を抱合って、幾度泣いたか知れません。……姉は恥かしいから逢わぬと歎く。女の身体の、切刻まれる処が見たいか、と叱るんだね。

その弟の身になると、姉は隅田川の霞の中に、花に包まれた欄干に立って、私を守っているようでもあるし、紅蓮大紅蓮という雪の地獄に、俎に縛られて、胸に庖丁を擬てられながら、救を求めて悶えるとも見える。……

死ものぐるいに勉強をしたよ。

大学へ入ると言う、その祝いだ、と云って、私を村田屋へ連出したのは、姉の旦那だ。

その時清葉を見ました。

心の迷いか、済まん事だが、脊恰好、立居の容子が姉に肖然。

この方は手形さえあれば、曲りなりにも関所が通られると思うと、五度に一度、それさえ半年の間なんだ、……小遣を貯めるんだからね。……また芸者の身になって見りゃ、迷惑な事は夥多しい。」

お孝は黙って頭を掉った。

「姉の方は、天か地か、まるで幽明処を隔つ、遠い昔のものがたりの中に住むか、目近に姿ばかりの錦絵を見るようだろう。同じ、娑婆に、おなじ時刻に、同じ檜物町の土地に、ただ町を離れて、本郷の学校の門と、格子戸を隔てただけで住んでいる筈の清葉さえ、夢に見ても夢でさえ、遠出だったり、用達しだったり、病気だったりして逢えないんだものね。