Classici giapponesi con furigana
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やなぎばしものがたり
柳橋物語
山本 周五郎
Leggi 柳橋物語 (やなぎばしものがたり) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 104.300 caratteri · 202 schermate
誰が見ても眼をそむけたくなるあさましい恰好である。松造は麦藁で作った兎の玩具を幸太郎に与え、莨入をとりだしながらおせんの顔を見た。
「あたしのお友達ですの」おせんはとりなすように小さな声で云った、「――お針にいっていたじぶんの仲良しなんです、ゆうべひどく酔って来て苦しそうだったもんですから」
松造は黙って莨をいっぷくした。それから立っていって土間へおり、持って来た包をそこへひろげた。大根や蕪や人参や里芋などの野菜物に、五升ばかりの米と小豆と胡麻と、ほかに切った白い餅が、かなりたくさんあった。
「寒の水で搗いたから黴やしめえと思うが、水餅にして置くほうがいいかもしれねえ」まるで怒ったような声で彼はそう云った、「――もっと早く来るつもりだったが、あれから足を病んだもんで……」
「足をどうかなさったんですか」
「冬になると痛むだ、大したことじゃねえ、二三年出なかったっけが、――水のあとの無理が祟ったらしい、死んだ親父もこうだった」
そんな話をしているとおもんがむっくり起きた。そして黙ってよろよろと土間へおりた、おせんが吃驚してついてゆくと、ばらばらに髪のかぶさった顔でこっちへ振返り、