Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
もみノきはのこった
樅ノ木は残った
山本 周五郎
Leggi 樅ノ木は残った (もみノきはのこった) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 148.519 caratteri · 296 schermate
「そんなにいきまくな」
「貴方は女好きでもない」と七十郎は云った、「貴方はよく女に惚れられる、ふしぎなほど女に惚れられるし、御自分も女にはあまいようなふうをしているが、貴方は決して女好きではない」
「いきまくことはない」と甲斐が云った、「私は酒も女も好きだ」
「伊東七十郎は、ごまかせませんよ」
「どうだかな」
「では云いましょうか」
「ゆこう、好きな酒と女のところへゆこう、里見のほかに誰が来ている」
「後藤孫兵衛、真山刑部の二人です」
「真山と後藤だって」
「堀普請の奉行です」と七十郎が云った、「貴方が慰労をしようといわれたと、十左衛門が云ってましたよ」
「それは云ったが」
「奥方の別宴とかち合ったので、十左衛門はひどく恐縮していたようです」
「涌谷どのは五時だな」
「席は松山さんです」
「五時か、――いいだろう」
甲斐は机の上の鈴を鳴らした。そしておくみが来ると「着替える」と云った。七十郎は盃だけ持って、立ちながら云った。
「時間になったら、私がそう云います」
客は男四人、里見十左衛門と伊東七十郎、後藤孫兵衛、真山刑部という顔ぶれであった。後藤と真山とは、小石川堀普請の奉行で、ほとんど現場の小屋に詰めきりであったし、その精勤ぶりを十左衛門がしばしば話すのでいちど慰労しようと云っていたが十左衛門は今夜まねかれたのを、律のための別宴と