Classici giapponesi con furigana
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もみノきはのこった
樅ノ木は残った
山本 周五郎
Leggi 樅ノ木は残った (もみノきはのこった) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 148.519 caratteri · 296 schermate
「そこまでやる必要があるだろうか」
「私はどちらでもいい」と甲斐は云った、「なんども云うとおり、私はこういうことは好かない、一ノ関さまの陰謀にしても、その陰謀に対抗する、こんどの計画にしても、私にとっては興味もなし、むしろ迷惑なくらいだ、私は誰にもかかわりなしに、そっとしておいてもらいたいのだ」
「それは本心か」と周防が反問した。
「松山には本心が云える」
「ではなぜ、板倉侯のところへいった」と周防が云った、「そういうやりかたを好まないなら、すすんで板倉侯に会い、継嗣問題に助力をたのんだのはなぜだ」
「誤解しないでくれ」と甲斐は苦笑した、「あれはただ茶に招かれただけだ、まえから七十郎が板倉侯の知遇を得ている関係で、新らしい席が出来たから来い、という伝言を下すった」
「忍んで来いとか」
「忍んでゆくものか、私が板倉侯を訪ねたことは、一ノ関さまのほうにもとっくにわかっている、松山がいまそんなことを云うのはおかしいくらいだ」
「わかった、それはそうとしよう」周防は云った、「では船岡はこの問題から手をひきたいというのか」
「ひいてよければだ」
「よければ手をひくか」と周防はつめ寄った。