Classici giapponesi con furigana
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もみノきはのこった
樅ノ木は残った
山本 周五郎
Leggi 樅ノ木は残った (もみノきはのこった) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 148.519 caratteri · 296 schermate
「それも厩橋侯の尽力によるものだったことを、御存じありませんでしたか」
安芸は答えなかった。
「私はこう思うのです」と周防はつづけた。
兵部と雅楽頭の関係は古い。兵部宗勝は政宗の第十子で、母は側室の多田氏であった。十六歳のとき父政宗が死んだあと、兄の忠宗の厄介になっていたが、正保元年、二十四歳のとき、兄にすすめられて江戸へ出て来、まもなく一万石の直参大名になった。直参大名とは譜代と同格の意味であって、明くる二年、従五位下の兵部少輔に任じ、同じ四年に立花(左近将監)忠茂の妹を娶った。
立花忠茂の夫人なべ姫は、兵部の兄忠宗の長女だから、つまり重縁になったわけであるが、これらはみな雅楽頭の好意と助言によるものだといわれた。
「私はこう思うのです」と周防は云った、「厩橋侯がしんじつ一ノ関さまを直参大名にとりたてるなら、所領は幕府から与えられなければならない、にもかかわらず、一万石は伊達領から分けられたもので、名は直参でも事実は仙台御一門でございましょう」
安芸は「うん」と頷いた。
「それと同じ意味で、こんどは仙台領を二分した三十万石を一ノ関さまに、という考えではないかと思います。