Classici giapponesi con furigana
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ぶそうせるしがい
武装せる市街
黒島 伝治
Leggi 武装せる市街 (ぶそうせるしがい) di 黒島 伝治 (くろしまでんじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 115.959 caratteri · 234 schermate
間違いのない筆で、領事館の裏書までしてあった。面白い。
「また、やってるな!」
山崎と歩いていると、ふと、見知らぬ男が、陳に、にやにや笑いかけて行きすぎることがある。一日に、二人や三人は、そんなえたいの知れない奴に出会した。この男は、どんなところへでも頸を突きこんでいるらしかった。
「今のは何者だい。」
「あれですか、なに、あいつは、ジャンクに乗ってた時、一緒に働いてた船方でがすよ。あれで、今なか/\金をしこたまこしらえてるんでがすよ。」
「貴様、しょっちゅう知り合いに出会すが、一体、こゝだけに何人知り合いがあるんだい?」
「僅かしかありゃしねえでがすよ、顔を知っとる奴なら、三百人もありますべえか。」
「馬鹿野郎! 三百人が僅かかい……」
こいつほど、人の懐中を見抜くことに機敏な奴はなかった。スリよりも機敏だった。その点、山崎自身も警戒してかゝらなければならなかった。支那で金を多額に懐中していることは、ズドンとやられる機会を、より多く持つことだ。
陳は、蒋介石の北上と共に、だん/\はいりこんで来た南軍の密偵と、便衣隊について調べるため街に出かけたのだ。そこで、金を持っている人間から、金をくすねようとして、やりそこなったのか、それとも、便衣隊にあんまりひつこくつきまとって、あやしく思われ、発砲されたのか、今、不意に逃げ出し