Classici giapponesi con furigana
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かいていたいりく
海底大陸
海野 十三
Leggi 海底大陸 (かいていたいりく) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 89.400 caratteri · 179 schermate
今までにひどくひっかいたらしく、制服の金ぼたんはとれ、ネクタイははずれ、白いワイシャツはまっかな血でいたいたしくそまっている。
「ああ、わたしはどこにいるのだろう。豆スープのように濃い霧だ。なんにも見えない。こんなひどい霧にあったことは、わたしのながい海上生活にも始めてだ」
事務長のクーパーは、手さぐりで室内をソロソロと歩きだした。しかし、とたんにガタンと大きな音がして、かれは下にどうとたおれてしまった。
「あッ、あ痛たッ」
なにやらかたいものに、いやというほど腰骨をぶっつけた。手さぐりで、そこに、いすがひっくりかえっていたことが、やっとのみこめた。
「ああくさい。これはなんのにおいだ」
「どうもひどい霧だ。なにも見えやしない」
甲板でも船室でも、同じようなことでひどいさわぎが起こっていた。船員も乗客も、みょうな、へっぴり腰で、ゆかの上をごそごそはいまわっていた。甲板の上では、しきりに鉢合わせが起こって、いまいましさにどなる声が聞こえた。
「船長、いま本船はどこを航海しているのか。どうもへんだぞ」
「うむ、たしかにどうも変だ。機関の音はしているが、波の音が聞こえないじゃないか」