Classici giapponesi con furigana
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ゆしまもうで
湯島詣
泉 鏡花
Leggi 湯島詣 (ゆしまもうで) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 62.004 caratteri · 122 schermate
が、張も忘れ、意気地も棄ててかえって我に哀を請い、一片の同情を求むるのである。天下またかくのごとく憐むべく悼むべきものはあるまい。何としてそれが見棄てられよう。蝶吉は残少になった年期に借り足して、母親を見送ってからは、世に便なく、心細さの余、ちと棄身になって、日頃から少しは飲けた口のますます酒量を増して、ある時も青楼の座敷で酔った帰りに、夜更けて京町の夜露の上に寝倒れた。月が射して、その肉は蒼く、その骨は白く見ゆるまで、冷えて霜を浴びたようになったのを、往来の仕事師が見附けて、大坂屋へ抱え込むと、気が付いたが、急に胸前へ差込が来てから、持病になって、三日置ぐらいには苦悶える、最後にはあまり苦痛が烈しいので、くいしばっても悲鳴が洩れて、畳を掻むしって転げ廻るのを、可煩いと、抱主が手足を縛って、口に手拭を捻込んだ上、気つけだと言って、足袋を脱がせて、足の拇指の間へ続け様に灸を据えた。妙齢になってから、火ぶくれの痕は、今も鮮明に残ってると、蝶吉は口惜しそうに、母親に甘えるごとく、肩を振って、浴衣に搦んで足を揃えて、小い爪尖を見せながら、目に涙を浮べたその目で、待合の襖の紙が蟹のような形に破れているのを見付けると延した足の拇指を曲げて、件の破目を、