Classici giapponesi con furigana
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ゆしまもうで
湯島詣
泉 鏡花
Leggi 湯島詣 (ゆしまもうで) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 62.004 caratteri · 122 schermate
五十
「殺さなくッたって可いのよ、可いのよ、厭なら止せ、私どうせ死ぬんだから。そして、あの皆神月さんに言付けてやるから覚えているが可い。私誰も構っちゃあくれないんだもの、世間にゃあ、鬼ばッかり。」とはや血が狂ったか舌も縺れて他愛がない。
「ええ、性根をつけないかい!」と、力なく己を捕えた敵の腕、婆の膝によりかかって肩で息を吐いている、胸の処を、また一つ煙管で撲った。
途端に糸切歯をきりりと鳴して、脱兎のごとく、火鉢の鉄瓶を突覆すと、凄じい音がして※と立った灰神楽、灯も暗く、あッという間に、蝶吉の姿はひらひらとして見えなくなる。
「待て、」と縋って戸口で押えたのは源次であった。
物をも言わず、据った瞳で、じっと見るや、両手に持った駒下駄を襷がけに振ったので、片手は源次が横顔を打って退け、片手は磨硝子の戸を一枚微塵に砕いた、蝶吉は飜って出たと思うと、糸を曳くように颯と駈ける。
五十
「こりゃ、待て。」
学士は胸騒がして、瑞林寺のその寓居に胸を圧えて坐するに忍びず、常にさる時は行いて時を消すのが例であった湯島から、谷中に帰る途の暗がりで、唐突に手を捕えたのは一名の年若き警官である。