Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 289.044 caratteri · 575 schermate

Aozora Bunko

ところで、病気の人というのは何と敏感なのでしょう。竹内てるよという詩をかく女のひとは永年病気なのですが、私の本をよんで、私の手が大変暖い人だということがわかる、と云って来ました。そういう弱い人は、手の暖い人の手につかまると、冷汗がひっこんで大変心持がいいのですって。お百姓の女のひとはそういうあったかい手をしている人がよくあるそうです。

竹内さんは、比喩的にばかり云っているのではないのよ、かの子と私の生理のちがいがかくものをよむとわかるのですって。私は話していても書いていても同じ生理の条件でいられる位健康だが、よわい人は其々の場合、生理のくみ立てをかえることになって非常に疲労がひどい由。

気味もわるいし、感服もいたします。私の手は本当に暖いのですもの。

こんなことも面白いと思います。だって、日本の男のひとの多くは、手の暖い女に僻易するのだそうですから。つめたい手の女の方がいじらしいのですって。

こういう呵々大笑的趣向は別の場合に面白く現れるのよ。あの永瀬清子の詩集は、女が見ると、それが女だからこうも云うし、そういうことが何かの積極的方向だというものに満ちていて、謂わばあの本のねうちは女らしさの上向性にしかないわけです。