Classici giapponesi con furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 289.044 caratteri · 575 schermate
大泉へ、のり巻の包みをかかえておりると、もとはガタバスがあったのが、馬車になっているの。ガソリンの関係で。そらそらとそれに並んでのっかって待っていると馬車はなかなか動き出さず。「もう何分です?」「サア四十七分ありますね。」四十七分て永いのよ。そこでわきを見たらタクシーがあるので、それにかけあって、二十五丁のところ一本道をゆきました。
そこに市民農園というのがあって、風致地区で空気が軽やかでいいのですが、そこの芝生へ坐って、さてやれと、おべん当をたべました。まわりにすこしばかり貯金局のグループが来ていてキャッチボールなんかしていて、閑静なの。やや暫く芝の上にいましたが、もう芝の下の地の冷えが感じられます。それから、心覚えの道を原っぱの方へ歩いたら、好きだった小高い芝山のところが、すっかり分譲地になっていて、小さい家が建っていて、ワイシャツにエプロンというような二人が落葉を燃いたりしているの。それらの小さい家々は日光で煙を立てそうに照らされていてね。あっちへ行ってはつき当り(ゆき止りで)して相当歩いて、かえりにはうまく馬車をつかまえてポカリポカリかえりました。