Classici giapponesi con furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 289.044 caratteri · 575 schermate
十一月二十七日(消印)
、懐古調では決してありません。
十一月二十七日(消印) 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕
十一月二十六日 第九十一信
きょうはそちらからいそいでかえると、すこし汗ばみました。大変あったかァい日だったの?
この頃ぱたついていて、頂いた手紙へ返事かいてばかりいて、余り気にくわないから、きょうはすこし時間のゆとりつけて、こちらからかきとうございます。
下で実業之日本の増刷のハンコ押しています。
きょうかえりにひどく気がついたのですが、今銀杏や紅葉が、上り屋敷のあたりでもなかなか奇麗な色です。目白の通りずーっと銀杏でしょう。あれがすっかり黄金色よ。二年ばかり前、銀杏が緑を新しく芽立たせて、雨あがりの街の色が実に美しかったときビリアードの横の方へ散歩に出て、土管おき場のわきの大きいからたちの樹の白い花を見た話、覚えていらっしゃって? あんなからたちどうしたでしょう、又いつか行って見たいと思います。この間うちずっと家にばかりいて、何かきょう沁々色づいた葉の色が目にしみました。そしてね、きっと、いろんな街の色彩が全くへってしまったから、こんなに垣根越しの秋の色どりが目に美しいのだろうと、今年の秋を感じました。