Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 289.044 caratteri · 575 schermate

Aozora Bunko

島田の方もお元気で何よりです。たかちゃんに手紙をよこしたりなさり、はなれて見ると、又可愛ゆさもわかりお互にようございましょう。

二十七日ごろ、てっちゃんに手紙おかきになりましたのね。アラとやきもちをやいた次第です。てっちゃん、昨年の分皆もって来てくれ、又いろいろ興味をもって拝見しました。

良ちゃんお母さん、弟が新宿の方の家を解散して、林町のすぐわきに六月ごろから住んでいるということ、初耳でしょう?

二十九日にね、林町へまわって四時ごろ団子坂の方へと来たら、黒毛糸のジャケツの若いひとが、私にしきりに笑顔しながら近づいて来るの。この辺に、こんな笑顔してくれる人いない筈と思って見たら本郷の独文へ通っている弟さん。智慧ちゃんのなくなったとき咽び泣いていた弟さん。「すぐそこにいます」というの。「いつから?」「夏から」本当にびっくりしました。ホラ団子坂の方へ行くと、右手に小さい印刷所があって、そこを右に曲ると、カギの手にバスの停留所のところへ出る道がありましたでしょう、あすこの左側の二階家です。「じゃお母さんにお挨拶して行きましょう」というわけでね、そしたらお母さん大よろこびでした。