Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 65.952 caratteri · 130 schermate

Aozora Bunko

八月二十日

という小説はどうも本物でありませんね。「黄金の仔牛」という諷刺小説がゴーゴリの風下にたってちっ共新しくなかったように、この小説の心理主義も至って古めかしく感じられるのは不思議です。これらの事も中々興味のある問題ですが、もっと口がまわるようになってから。たった一つの自慢は一人で起き返るようになってテーブルにひじをついてウナル事が出来るようになりました。

[自注2]『娘インディラへの手紙』――ネール『娘インディーラへの手紙』インドをふくむ東南アジア史。

八月二十日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(代筆 青山熊治筆「ばら」の絵はがき)〕

二十日、今朝の空の色と風の肌ざわりは何と秋でしょう。目が覚めるとああ秋だと強く感じられました。そちらにもこんな風が入るでしょうか。二十日過ぎてこんなに秋になるとは目新しい感じです。病気して秋になった事が始めてだものだから、何年か前にあなたが苦しい夏を過してやっぱり今朝の様に秋を新鮮にそして亦爽やかな哀感をもってお感じになった日があったろうと云う事もしみじみと思いやりました。病気をするとおもいやりの細かくなるところもあって、つまりはあなたも損はなさいませんね。