Classici giapponesi con furigana
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
Leggi 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 65.952 caratteri · 130 schermate
八月二十七日
そして、この事は書かれた時代が二十年程前だと云うばかりでなく、男の作家が女主人公を誠実な意図から向上的な精神の面で描き出そうとした場合、その善意によってむしろ、やや観念化された結果だとも思えます。これも面白いところで、矢張り強い思索力と云うものは何か所謂「理性」だけが分担するように思われて、それは即「男」と云う名によって現わされた人間の高い精神の働き、と云う風に映り、女の本能的なものがそれに対置されるのでしょう。この小説は大変に面白いので、なかなか声を出して読んでもらうのでは物足りなく、読手はよみたがり、目下協定なり立ちません。きりがないから、宛名の余白のあるうちに、これでおしまい。
顯治様百合子
(手さぐりの字はいかがですか?)
八月二十七日 (消印)〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(代筆 ドガ筆「踊子」の絵はがき)〕
今日は、涼しいこの頃にしては暑い日でしたがいかがでしたか、御注文の半ズボン、今日手に入れて、お送り致します。大きさはたっぷりしていると思いますが出来上り品ですから、長さは普通です。この生地一色しか有りませんが洗ってクタクタにならなければ幸せです。