Classici giapponesi con furigana
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いなかきょうし
田舎教師 他一編
田山 花袋
Leggi 田舎教師 他一編 (いなかきょうし) di 田山 花袋 (たやまかたい) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 156.097 caratteri · 312 schermate
と言った。母親は小川で後ろ向きになってせっせと何か物を洗っていた。加須に通う街道には畠があったり森があったり榛の並木があったりした。ある時楢の林の中に色のこい菫が咲いていたのを発見して、それを根ごしにして取って来て鉢に植えて机の上に置いた。村をはずれると、街道は平坦な田圃の中に通じて、白い塵埃がかすかな風にあがるのが見えた。機回りの車やつかれた旅客などがおりおり通った。
ある夜、学校の前の半鐘が激しく鳴った。竹藪の向こうに出て見ると、空がぼんやり赤くなっている。やがてその火事は手古林であったことがわかった。翌々日の散歩に、ふと気がつくと、清三はその焼けた家屋の前に立っているのを発見した。この間焼けたのはこの家だなとかれは思った。それは村道に接した一軒家で、藁でかこった小屋掛けがもうその隅にできていた。焼けあとには灰や焼け残りの柱などが散らばっていて、井戸側の半分焼けた流しもとでは、襷をした女がしきりに膳椀を洗っている。小屋掛けの中からは村の人が出たりはいったりしている。かれは平和な田舎に忽然として起こった事件を考えながら歩いた。一夜の不意のできごとのために、一家の運命に大きな頓座を来たすべきことなどをも思いやらぬわけにはいかなかった。