Classici giapponesi con furigana
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しほんたいへいき
私本太平記
吉川 英治
Leggi 私本太平記 (しほんたいへいき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 116.638 caratteri · 233 schermate
全文は七箇条、このほかにも、朝令暮改の弊やら、賞罰の不明朗やら、吉野朝廷の君臣には、とにかく痛いところをついている。
もちろん、どことなく文意は若い。政治的達見というほどなものでもない。
けれど顕家が精いッぱいな憂心の吐露ではあった。――久しく奥州の任地にいて、中央の政府の状をながめ「これでいいのか?」と疑い、「これでは世の紊れも中央悪のせいではないか」と憤ってさえいたものを、今、吉野朝廷へ上表していたものであろう。
そして、この夜からわずか七日の後、五月二十二日。
顕家は、戦死した。
ところは和泉ざかいの安倍野とばかりで、明確にはわかっていない。
天王寺や堺ヶ浦では、一時、足利もさんざんな敗相だったが、高ノ師直の迂回作戦と、細川顕氏の突撃が功を奏してから、顕家の麾下は分断され、みちのく以来の家士百八人も個々討死してしまい、顕家もまた乱軍のなかに力も尽きて、斃れたのだった。
紅顔、まだ二十一。
北畠顕家の生涯は終ったのである。犠牲を犠牲の意義に生かしきッて散った花のいのちは、いかにもきれいで、あとかたもない野の露は、ひとしお、あわれというほかない。