Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
しほんたいへいき
私本太平記
吉川 英治
Leggi 私本太平記 (しほんたいへいき) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 116.638 caratteri · 233 schermate
秋霧の御記
しかし吉野のうけた衝撃は小さくなかった。朝廷では、彼の上奏文を読んだ直後にこの悲報をうけたのである。一字一句にこめられた顕家の祈りの文字は、いちばいひしと、朝臣たちの骨身に沁みたにちがいない。
また、これを境に、時局は重大な転機を来して、北畠顕信の拠っていた男山も七月に入って陥落し、摂津河内の拠点は、あらまし、足利方の占める所となってしまった。
そのうえにも、さらに吉野朝廷をおどろかせたのは、北方からの一報だった。――それは越前にある新田軍の破滅を意味するものですらあった。
そのごの新田党は、四面の地方土軍や足利勢との駈引に忙殺されて、なすところもない態だったが、吉野の召命の頻りなのに焦心りをおぼえた結果だろうか。ここへ来ての義貞の戦いは、焦心ればあせるほど頽勢に傾いていたところ、七月二日、藤島の燈明寺畷とよぶところの泥田の道で、義貞は流れ矢にあたり、年三十八で、あえなくもついに戦死したとの情報なのであった。
秋霧の御記
吉野の群臣は、絶望にうちひしがれた。それもこんどは、決定的な絶望というしかない。
期待していた北畠顕家は亡く、いままた北の空で、新田義貞もついに戦死したという。