Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
はなもかたなも
花も刀も
山本 周五郎
Leggi 花も刀も (はなもかたなも) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 89.364 caratteri · 178 schermate
男たちは支度を終り、卑屈におじぎをしながら、なにやら詫び言を云い云い、すばやく上り框のほうへ出ていった。
「お豊、おまえは本当に出てゆくのか」と、幹太郎が云った。
「出てっちゃ悪いの」
「おちつけ、おちついて考えてみろ、おまえが四つ目裏から逃げだしたときのことを忘れたのか」
「そこを、とおしてよ」と、お豊が云った、「あのとき逃げだしたのは間違いだったんだわ、あたし平手さんのこと思い違いをしたの、平手さんがあたしを好きで、いっしょに逃げればおかみさんにしてくれるかと思ったのよ、でもあんたはあたしが好きじゃないし、いつまで経っても固っ苦しいことばかり云うし、あたしにゃ、もう辛抱ができなくなった、あんたと逃げたのが間違いだったってことが、はっきりわかったのよ」
「おまえは酔ってるんだ」
「あたしをとおしてちょうだい」
「とにかく、今夜は待て」と、幹太郎はお豊の肩を押えた、「出てゆくにしてもよく考えてからにしろ、今夜は寝て酔いをさましてから」
「あたしに触らないでよ」
「お豊、私の云うことを聞け」
お豊は「うるさいわよ」と叫び、いきなり幹太郎の頬を打った。ぴしっという高い音がし、幹太郎はお豊の肩から手を放した。