Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控 猿回し
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控 猿回し (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 125.671 caratteri · 252 schermate
このきかん気らしい辰三郎や、無口で無愛想な幾太郎までが、妾のお通の支持であったとは、平次も少しばかり予想外な感じでした。
「兎も角、この下手人は手軽には見付かりますまいよ」
平次はそう言いながら、二人と別れて、庭の方へ入って行きました。
塀と母屋に押し狭められて、あまり陽の目をみない中庭は、ひどくジメジメして居りますが、平次と八五郎が念入りに調べたところでは、足跡らしいものは一つもありません。
「八、庇の上を見度いが、梯子を借りて来てくれ」
「へエ」
八五郎は裏の方へ飛んで行って、間もなく九つ梯子を一梃持って来ました。
それを庭から庇の端へかけると、梯子の足は気が滅入るほど庭にメリ込みます。
「根津というところは、土地が低いから、陽陰は何時でも此通りだ、うっかり曲者も歩けやしない」
平次はそんな事を言いながら、梯子を登って庇の端からお照の殺された部屋を覗きましたが、其処には人の踏んだ跡も、苔の傷んだ場所もなく、曲者が絶対に此処から忍び込んだものでないことは確かです。
「親分」
「何だえ、八」
八五郎の声は下から筒抜けます。
「湯島の吉が、変な野郎を縛ったそうですよ」