Classici giapponesi con furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控 猿回し
野村 胡堂
Leggi 銭形平次捕物控 猿回し (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 125.671 caratteri · 252 schermate
三
どうだ長いの」
宇佐美敬太郎はニヤリとするのです。この浪人者はあまり賢くなさそうですが、思いの外知恵が回るのかも知れません。
三
十二月七日、凶賊黒旋風が、金沢町の質屋、淡路屋佐兵衛の襲撃を予告した日です。
池の端妙月庵を襲った晩、二十八人の大勢の組子を狩り出した同心伊藤治太夫は、面目を失して引退り、その日は銭形平次たった一人に任せて、二度目の恥を掻く機会を避けたのは誠に賢いことでした。
銭形平次は唯の岡っ引で、逃げも隠れもならず、自分の持場に起るだろう事件は、何が何んでも見張っていなければならず、子分の八五郎と、それに下っ引を二人加えて、たった四人で備える外は無かったのです。
二人の下っ引は、夕方から見張らせましたが、何んの変化もなく、主人の佐兵衛が――私共が見張っているから――と遠慮が過ぎて、暗くなって平次が来るまでは、物々しい見張もさせない有様でした。
一体この淡路屋というのは、堅い一方の地味な商人で、内福の聞えは高かったのですが、店も小さく、奉公人も少く、一向世間から目立たないのが、一方にはまた、兎角肩身を狭がるお客様の好みに投じて、思いの外に繁昌し、界隈切っての物持という噂が立って居りました。