Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控

野村 胡堂

Leggi 銭形平次捕物控 (ぜにがたへいじとりものひかえ) di 野村 胡堂 (のむらこどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 157.440 caratteri · 313 schermate

Aozora Bunko

「親分」

「だからよ、お静に代っておれが礼を言ってるじゃないか。お静を助けたいのは腹一杯だが、物には潮時というものがある」

「だから、親分」

「まア、宜いってことよ、おれに任せて置くが宜い。向うだって人質を手軽に殺すようなバカなことはしないだろう。それに」

「――」

平次は深沈とした顔を振り仰ぎました。何やら深々と考えている様子です。

「それによ、銭形の平次が大きな面をしている癖に、女房を人質に取られると、他愛もなく悪者の言いなり放題になり、大事な手掛りまで手放してしまったと言われちゃ、江戸の御用聞一統の恥ばかりじゃねえ、引いては公儀の名折れ――いやそんな見識張ったことはどうでも構わないとしても、悪人がはびこって始末の悪いことになりゃしないか」

「――」

「考えて見るが宜い、女房をさらわれただけのことで、御用聞がノメノメと悪人に降参するとしたらこれから先どろぼう人殺しをだれが縛るんだ。お上の御用を勤めるものが、金で買われちゃならねえと同じように、脅かしに乗るような事があってはならねえのだよ」

「親分」

「黙って聴けよ八。おれは昨夜一と晩眠らなかったのは近江屋の錠前から出た紙片の謎を考えてたためだ――こいつは殺された近江屋半兵衛が、一度五重の塔の頂上に隠した一万二千両の小判を、仲間に隠れて何処かに運び出し、それをまた隠した