Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あめのたまがわしんじゅう

雨の玉川心中

山崎 富栄

Leggi 雨の玉川心中 (あめのたまがわしんじゅう) di 山崎 富栄 (やまざきとみえ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 63.997 caratteri · 129 schermate

Aozora Bunko

世には醜悪なものを底の底からあばいて見せることを仕事にしているかに見えるような作家もある。しかし彼等は、実は世の最も美しいものを強く生かしたいがためにそうであるに過ぎないのだ。

哀れなもの、みじめなもの、悲しいもの、弱いものが、ただそうであるというそれだけの理由で、私の作家的欲望を刺激するわけではない。そういう哀れさや、みじめさのなかに見い出される美しさや真実が、私にはこよないものに思われるからだ。負けないでそこから伸びてゆく力を見ることはなんという感動であろう。

女が一人で生きていかねばならぬということは、その生活様式のいかんにかかわらず、決して普通の意味で幸福といわれるべきものではない。物質的に恵まれ、はた眼には幸福であるようにみえても、その幸福は世間一般に言われるものとは異なった性質であり、ことにその本人自身の内面に立ち入ってみたならば、凡そ満ち足りた豊かな状態からは遠く、寒峻なものがあるだろう。

社会は、この最も弱いものを同情するよりは、しばしば一種の白眼を以ってみる。

世間は決して素直に、ただ感心しようとはしない。

ただなんとなくさげすんでみるだけである。