Classici giapponesi con furigana
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ゆきぐにのはる
雪国の春
柳田 国男
Leggi 雪国の春 (ゆきぐにのはる) di 柳田 国男 (やなぎたくにお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 136.000 caratteri · 266 schermate
今でも記念にして家にあるが、それは男鹿の漁船の網の泛子であって、海上安全戸賀港何の某とある。その時からして戸賀へはぜひ行ってみたいと考えていたのである。
しかしそんな特別の理由などはなくとも、津軽の西浜を汽車が走り、汽車に人が乗りその人に用のない旅をするだけの余裕があったならば、足は自然にこの半島の岸に向かって、来ずにはしまわないだろうと思う。つまり男鹿の人たちは、今少し待っておりさえすればよかったのである。
全体風景に甲乙いずれか優るなどという問題はありえない。一方に親しい人は通例他方にはうとく、始めて見て珍しいと思う心は、やがて見なれたものを平凡に感ぜしめる。最初から判定者の資格ある者が甚だ稀れなのである。そうして男鹿のごときは珍しと言ってきた者がすでに少なく、親しみを感じうる人もまたあまりに少ないのであった。それがまた果して悲しんでよいか否かも、実はそう容易に答えられる問題ではないのだが、自分としては同じ心持をもってこの山水を愛しうる者が、いま少しは増加する事を祈っている。それがこんな話をしてみようとする動機である。
半島の一世紀
昭和三年の七月は、菅江真澄翁の百年忌に相当する。