Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
せいどうのキリスト
青銅の基督
長与 善郎
Leggi 青銅の基督 (せいどうのキリスト) di 長与 善郎 (ながよよしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 66.703 caratteri · 133 schermate
」裕佐は少しもじもじしていった。「皆さん、お変わりないの。」
そうして彼は頬をあかくした。「皆さん」という言葉がすぐある人をさしての意味にこの青年に取られることをおもいながら、しかもその意味に取ってもらいたいために。「え、ありがとう。皆丈夫です。」と青年は何か工合わるげに下を向いて答えた。「こちらこそごぶさたしています。」と口ごもるようにいったあとで、「これからどちらへ?」ときいた。
「別にどちらへというわけでも――」
「そう。じゃ、よかったら少しいっしょに歩きませんか。久しぶりに……」
美しい青年はそのぱっちりした大きな黒いひとみに、弟の兄に対するような親しみをこめて裕佐の顔をのぞいた。彼は一つの包みを持ち、紺飛白の着物に羽織も着ず、足袋もはかずに、ヒビの切れた足にほお歯の下駄をはいていた。
「え、歩きましょう。」と裕佐はいった。「どこへ行ったんです?」
「何、ちょっと町へ。売り物があって――」
「売り物?」
「ええ、」青年は少しはずかしそうにいった。「造花を売りに。」
「造花、造り花をですか。」
「ええ、ちょっと必要があって。」そして彼は包みの中から一つの白ゆりの造花を出して見せた。